日本動画

日本動画とは、星の子ポロンを作った(?)アニメ制作会社である。


概要

一部資料において「星の子ポロン」「ガンとゴン」の実制作を手掛けたとされるアニメ制作会社。

その存在は、『TVアニメ25年史』の「ポロン」「ガンとゴン」の解説欄のみで確認されている。なお、同資料のデータは出版当時の時報映画社社長である鈴木元章氏の電話インタビューを元にしているという(情報源)。
実写映画を手がけている時報映画社が、アニメ部門として設立した子会社"日本動画"を通じて製作した短編シリーズ。
日本動画のスタッフは草創期のナックの作画部門として「すばらしい世界旅行」などにも参加した。同社のガンとゴンがこれより早く製作されたが、買い手がつかず、初放映は「ポロン」のほうが先になった。
交通安全にからめた自由な発想が、物語にいろどりをもたせている。初放映は北海道といわれ、東京では'77年に放映された。
「星の子ポロン」解説(TVアニメ25年史より引用)

「星の子ポロン」と同様、時報映画社が製作、日本動画が実制作を手がけた短編テレビアニメシリーズ。教育的なテーマのある前作に比べ、単純ギャグを連発することに徹している。キャラクターデザインは、前作と同じ桑島東輝。なかには連続30数話の長丁場のエピソードもあった。一時(時期不詳)フジテレビで放映されたが、途中で打ち切られたという。
「ガンとゴン」解説(TVアニメ25年史より引用)

関係者の証言により「星の子ポロン」「ガンとゴン」の実制作を手掛けたのはパサであると判明している。
しかしながら元パサスタッフのふ~みん.K氏は日本動画の存在を記憶されており、「桑島氏が日本動画から独立して株式会社パサを設立した可能性」「時報映画社のポロン制作部門として日本動画が存在した可能性」の2つを挙げられている。

そのほかの日本動画

前述の通り、時報映画社の子会社とされる「日本動画」は資料が少なく詳細が不明となっている。この項目では、同じ「日本動画」の名前を冠する会社、作品について列挙する(それぞれの関連性は不明)。

①日本動画株式会社 (1948年~1952年)

政岡憲三、山本善次郎らが設立したアニメ制作会社。
1937年に設立された日本動画研究所がその源流となっている。1952年に日動映画に商号変更した後、1956年に東映に買収され、東映動画となる。現在の東映アニメーション。

作品一覧

外部サイト等を参照。

②日本動画株式会社 (1966年~1969年、1969年?~少なくとも1992年)

映画プロデューサーで後に政治家となる中島源太郎が設立したアニメ制作会社。
東京都港区六本木に所在していた。
1966年頃、大映を退社した中島源太郎により「九尾の狐と飛丸」を制作する目的で設立。

作品一覧

元請け作品
  • 九尾の狐と飛丸[殺生石] (1967年、アニメ映画)
  • 日本漫画映画発達史 漫画誕生 (1970年、アニメ紹介映画)
  • 日本漫画映画発達史 アニメ新画帖 (1972年、アニメ紹介映画)
  • 沖縄CTS(時期不明[~1981年]、実写PR映画)
元請け作品(未制作)
  • 聊斎志異(1967年10月頃、未制作[構想のみ?])[10]
  • 挑戦(1968年4月、連続テレビ映画、未制作[企画書のみ]))(早稲田演博に所蔵)
  • 釈尊物語(時期不明、アニメ映画、未制作[企画書のみ])(早稲田演博に所蔵)
下請け作品(制作協力)
  • 冒険ガボテン島 (1967年、制作協力)
  • 鳩の休日[カラー・モノラル版?](1972年?、実制作?)[2]
  • ザ・サカナマン(1979年、協力)[11]

③日本動画(1969年頃?)

「COM」1969年1月号において、パイロット版「天才バカボン」を制作したとされたアニメ制作会社。
ただし、「まんがNo.1」第7号では日本放送映画が制作すると報じられていた。(参考)

作品一覧

  • 天才バカボン[パイロット版](1968年、制作?)

④日本動画(1973年頃?)

絵物語「チャキチャキベイビー」の著作権者。同作はアニメ化する予定であったが、頓挫した。「グッドウィル」という会社と併記してクレジットされている。

作品一覧

  • チャキチャキベイビー(1973年)
講談社の幼児・児童向け雑誌で連載されていた絵物語やそのコミカライズ。「日本動画」がクレジットされている。
毎回、公害や環境問題にちなんだ悪事を働くガイガーという怪物を、遠い宝石星からやってきたチャキチャキベイビーがパイペットというペンダント型の笛?を使って撃退するといったストーリー。
  • 「おともだち」1973年1月号~5月号に掛けて連載。(情報源)
    • 絵:西田明美
      • テレビマガジンでは「原作」としてクレジットされている。
      • 吾妻版の単行本では西田明日美名義、後の環境造形作家・西田明未。
    • 文:辻真先
      • テレビマガジンではクレジット無し。
    • (C)日本動画・グッドウィル
      • なおこの「日本動画」がポロンのアニメーション制作の「日本動画」であるかは定かではない。
  • 「ディズニーランド」1973年1月号~3月号に掛けて連載。(情報源)
    • 文:西田明美
    • 構成:西田明美(1月号)、水野プロ(2、3月号)
    • 1973年4月からテレビ化される予定であると記載されている。
  • そのほか他作者によるコミカライズ版の連載が確認されている。
    • 「テレビマガジン」(吾妻ひでお/1973年1月号~3月号)(参考
    • 「たのしい幼稚園」(田中けん一/1973年1月号・3月号)(参考
    • 「たのしい幼稚園」(池原成利/1973年2月号)(参考
    • 余談であるがいずれの雑誌もナックの「スーパータロム」が同時期に連載されていた。
  • 吾妻ひでお氏によると元々アニメ化する予定だったものの企画が頓挫し、連載もすぐに終わったとのこと。また原作の絵本が存在する(「おともだち」の連載ではないかと思われる)。(情報源1情報源2)
    • なお、ポロンのフライヤーには「左を見れば公害問題」なる記述があるが、本作との関連性は不明。

⑤日本動画社 (1980年代)

1980年代に活動していた下請けアニメ制作会社。みゆきプロダクションの兄弟会社。(情報源

作品一覧(下請け)


  • 最終更新:2022-01-27 01:00:07

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